化学農薬を一切使用しない土壌消毒のメカニズム

夏にハウスを閉め切り、40~60cmの深さに埋設したパイプからの放熱と上からの太陽熱が土壌全体を45℃に加温。数日間以上温め続けることで化学農薬を一切使用せずに有害病原菌を殺菌する、クリーンな土壌消毒が実現します。なお、パイプを60cmに埋設した場合、80cmの深さまで消毒効果が確認。雑草も生えません。期間は気象条件により異なりますが、10~14日間で完了。なお、土壌消毒時の放熱パイプにはボイラーなどで80℃に温めた温水が循環しています。

従来の消毒技術のデメリット

物理的土壌消毒法として他に熱水消毒、蒸気消毒がありますが、設備費、燃料費、水道代等高く、設置および運転に伴う危険作業が伴い、且消毒効果の確認が取れず更に消毒後の撤去作業が伴うデメリットがあります。

土壌消毒の2大メリット

1 有機作物の周年栽培が可能

作物の生育スピードを速めることによる増産など、安定経営に大きく貢献する特徴を持つ深層地中加温システムは、有機作物の周年栽培を可能にできるのも大きな特徴です。有機農業の悩みの種である有害病原菌を、熱を利用してしっかり殺菌。農薬を使わず、女性・高齢者の方でもスイッチ一つで簡単に土壌消毒を実施し有機作物の周年栽培を実現する。

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2 残さの処理もカンタン

夏期の土壌消毒時に作物の「残さ(植物の根、葉、茎などの収穫物以外のもの)」を土中に鋤き込み、「残さ」の消毒も同時に行います。農薬による土壌消毒では土壌中の病原菌は殺菌できても植物の根などに入り込んだ病原菌は殺菌できないので、「残さ」を鋤き込むと病気が発生してしまいますが、このシステムは熱によって消毒するので、植物の根などに入り込んだ病原菌まで殺菌可能。「残さ」を鋤き込むことで肥料とすることができます。もちろん、土壌消毒後は有用菌の入った堆肥を土壌に投入することが土壌環境にとって最も望ましい。

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